秘密
カルピス
2010年03月14日
39,395
ある夏の暑い日。
15歳の私はお盆前に驚かせようと連絡もせず、母の実家である祖父祖母の家へ。
長い時間電車に揺られ、広い田舎道をお天道様とにらめっこしながらやっとの思いでたどり着きチャイムを鳴らした。
…反応がない
『ん、老人会かな?でもおばさんはいるよな』
この家は祖父祖母、それに私の母の兄とその奥さんの4人住い。
しばらく待っても誰も出てこない。
『買い物かな?ま、いいや』
幼少期から長い休みごとに訪れてた私は、よっぽど長時間家をあけない限り、勝手口の鍵を閉めないことを知っていたためそこから家の中へ。
『やっぱりいないんだ…』
がらんとした家の中、古時計の秒針を刻む音だけが響いている。
麦茶を一杯いただき奥の部屋の仏壇に手をあわせ腰を下ろす。
すると今まで聞こえなかった人の話し声が。
部屋を出て階段の下で耳を澄ますとその声は2階からだとわかった。
明らかにTVの音。
『なんだ。やっぱりおばさん、いるんだ』
何の躊躇もなく私は2階へ。
『おばさんも驚くだろうな』
歩を進めるごとに大きくなるTVの声と古い冷房の嘆くような音。
…わずかに聞こえる細く、くぐもった切なげな声。
今の私だったら気付くであろう、いや当時でも気付くべきだった…
階段を上りきり、襖を開けてそのひとつ奥の部屋へ。
時が止まった。
時間にすれば数秒。
そこには女がいた。
幼少期から、決して美人ではないがいつも笑顔で私を迎えてくれたおばではなく。
今でも目に焼きついている。
ピンと突っ張った足。
前のはだけた水色のブラウス。
上気した横顔。
無機質に動く指。
目があった。
動けない。
ひどく狼狽するおば。
「え〜いつ来たの?暑いわねぇ」
「…ぅん」
「じゃあ昨日の花火見た?」
「?」
完全に混乱しながら、すばやくタオルケットに身を包む。
心臓が鼓膜の横にあるかのようにドクンドクンと響く。
まるであたり前のことをするかのように下着と短パン拾い上げ、身に着ける。なにもなかったかのように。
「ゴメンね〜変なもん見ちゃったね。あんまり暑いからさ、シャワー浴びてTV見てたら寝ちゃってたよ〜」
「うん」
冷静さを取り戻した。
でも私の心臓はまだ鼓膜の横。
「暑かったでしょ。麦茶でいい?」
目を見れない。
当時の私でも、おばの行為の意味がはっきりとわかった。
数日後、帰宅した私は自慰に耽った。
少し胸が苦しかった。
長く続く秘密の始まり。
15歳の私はお盆前に驚かせようと連絡もせず、母の実家である祖父祖母の家へ。
長い時間電車に揺られ、広い田舎道をお天道様とにらめっこしながらやっとの思いでたどり着きチャイムを鳴らした。
…反応がない
『ん、老人会かな?でもおばさんはいるよな』
この家は祖父祖母、それに私の母の兄とその奥さんの4人住い。
しばらく待っても誰も出てこない。
『買い物かな?ま、いいや』
幼少期から長い休みごとに訪れてた私は、よっぽど長時間家をあけない限り、勝手口の鍵を閉めないことを知っていたためそこから家の中へ。
『やっぱりいないんだ…』
がらんとした家の中、古時計の秒針を刻む音だけが響いている。
麦茶を一杯いただき奥の部屋の仏壇に手をあわせ腰を下ろす。
すると今まで聞こえなかった人の話し声が。
部屋を出て階段の下で耳を澄ますとその声は2階からだとわかった。
明らかにTVの音。
『なんだ。やっぱりおばさん、いるんだ』
何の躊躇もなく私は2階へ。
『おばさんも驚くだろうな』
歩を進めるごとに大きくなるTVの声と古い冷房の嘆くような音。
…わずかに聞こえる細く、くぐもった切なげな声。
今の私だったら気付くであろう、いや当時でも気付くべきだった…
階段を上りきり、襖を開けてそのひとつ奥の部屋へ。
時が止まった。
時間にすれば数秒。
そこには女がいた。
幼少期から、決して美人ではないがいつも笑顔で私を迎えてくれたおばではなく。
今でも目に焼きついている。
ピンと突っ張った足。
前のはだけた水色のブラウス。
上気した横顔。
無機質に動く指。
目があった。
動けない。
ひどく狼狽するおば。
「え〜いつ来たの?暑いわねぇ」
「…ぅん」
「じゃあ昨日の花火見た?」
「?」
完全に混乱しながら、すばやくタオルケットに身を包む。
心臓が鼓膜の横にあるかのようにドクンドクンと響く。
まるであたり前のことをするかのように下着と短パン拾い上げ、身に着ける。なにもなかったかのように。
「ゴメンね〜変なもん見ちゃったね。あんまり暑いからさ、シャワー浴びてTV見てたら寝ちゃってたよ〜」
「うん」
冷静さを取り戻した。
でも私の心臓はまだ鼓膜の横。
「暑かったでしょ。麦茶でいい?」
目を見れない。
当時の私でも、おばの行為の意味がはっきりとわかった。
数日後、帰宅した私は自慰に耽った。
少し胸が苦しかった。
長く続く秘密の始まり。